電脳シネマ塾 第18回『めぐりあう時間たち』


あらすじ(ウィキペディアより)
「私が花を買ってくるわ」とダロウェイ夫人は言った。この書き出しから始まる小説『ダロウェイ夫人』を1925年に書いた女性作家ヴァージニア・ウルフは、1941年に夫レナードへ感謝の書き置きをして川へ入水自殺した。現代のニューヨーク・マンハッタンで暮らすクラリッサ・ヴォーンは、詩人で小説家である友人のリチャードのために花を買いに行く。花束は賞を受賞したリチャードの受賞祝いのためのもの。彼はHIVウイルスに侵され死が迫っているが、花屋の主も本のことを知っているくらい有名なのだ。クラリッサはダロウェイ夫人とあだ名されていた。1951年ロサンゼルスで、妊娠しているローラ・ブラウンのことを夫は気遣う。ローラは『ダロウェイ夫人』を読んでいた。誕生日の夫のお祝いを息子リッチーとしないといけないと思う。が、なにかがうまく行っていないと感じていた。1923年イギリス・リッチモンドで、ヴァージニアはあの『ダロウェイ夫人』を書き出していた。ダロウェイ夫人の1日を書こうと思いついたのだ。

1923年のイギリス・リッチモンドでのヴァージニアの1日。
2001年のニューヨーク・マンハッタンでのクラリッサの1日。
1951年のロサンゼルスでのローラの1日。

時間・場所の違う3人の女性の1日がはじまり、めぐりあっていく。

2003年に公開された『めぐりあう時間たち』のDVDを中古本専門店で購入。USED特価1,000円。3つの時代異なる場所で生きる3人の女性たちの交錯する人生や運命を描いた作品(記しておくと、2001年ニューヨーク クラリッサ・ヴォーン、1951年ロサンゼルス ローラ・ブラウン、1923年ロンドン ヴァージニア・ウルフ)。映画のラストシーンは観た人によって意見が分かれると思うが、台詞がほとんど出てこないうちに3つの複雑な物語の仕組みを説明している冒頭シーンが秀逸。これだけでも一見の価値がある。時代が異なる物語の中でキーワードとして出てくるのが1923年を生きる小説家のヴァージニアが書いている“ダロウェイ婦人”。ある意味、この小説が産み落とされたことで、後の2つの物語が誕生したともいえるだろう。様々なテーマを内包しつつ大人の女性を嫌というほど意識せざるを得ない作品になっており、演技派女優たちの競演は情念や業の深さを描くには充分すぎるほど。若い人ほど“女って怖い”と感じずにはいられない重圧な人間ドラマが展開。2時間映画としては少々情報量が多いので1度にすべてが理解できないのが難点。ただ映画として決っして出来が悪い訳ではない。

めぐりあう時間たち [DVD]

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めぐりあう時間たち(2002) - goo 映画
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