キャラメル シネマテークたかさき 映画批評

レバノン映画『キャラメル』を群馬デザインアート倶楽部のみんなとオフ会を兼ねて観てきました。高崎にあるミニシアター系映画館『シネマテークたかさき』で観たのですが、ここ来るのはじめて。映画のタイトルに似合わず客層は男性がとても多かった。

映画のジャンルで言ったら、ヒューマンドラマになると思うが、登人物は年代も異なる女性５人。彼女たちは、それぞれ心に問題を抱えながら浮き沈みのある人生を生きている。タイトルにもなている『キャラメル』は、エステサロンで使用する脱毛用の小道具がこと。レバノンでは脱毛にキャラメルを用いる。煉って剥がすだけだから痛々しい。

映画は女性の嫉妬心や業の部分にフォーカスが当たっているため、後半は『女って怖い』描写が多数。観終わった後で感想交換トークしていたら、サークルの女性陣には“共感できる”と概ね好評だった。男性は彼女たちの気持を想像はできても共感はできないと思う。大きく分けるとエステサロンを中心とする物語と年老いた姉妹の物語の２つの物語が描かれている。僕はどちらか一方をより掘り下げたほうがもっとわかりやすく、より共感できる物語になったのではないかと思った。文化の違いで幾つかよくわからないシーンもあり、観客の想像力に頼って場面展開が尻切れで編集されている感もある。

観終わった後決っして後味は悪い映画ではないが『花畑牧場のキャラメル』のような口の中で溶けてしまうようなせつない映画ではないとだけは言える。もっとビターで大人の辛酸を感じる映画だ。

【関連リンク】
キャラメル
http://www.cetera.co.jp/caramel/

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