電脳シネマ塾 第12回『ユア・マイ・サンシャイン』

あらすじ

農村で静かに暮らす素朴な男性ソクチュン。ある日、彼は喫茶店で働く女性にひと目ぼれする。彼の誠実さに、次第に心を開いていくウナ。だが、暗い過去から逃れてきたウナの前に、暴力的な元夫が姿を現す。それと同じくしてウナがＨＩＶに感染していることをソクチュンは保健所から聞かされるが、衝撃的な事実を前に本人に言い出せない。落ち込むソクチュンの姿をみたウナは、自分の過去が原因と誤解し、姿を消してしまう。

日本の70年代ドラマに似たノスタルジックな物語が展開。中途半端な位置から被写体を捉えた映像が多く、狙ってやっているのか？！最後までよくわからなかった。純朴で冴えない独身男が、売春に手を染めてしまっている裏社会に不釣り合いな可憐な女性に“恋”をして、彼女を救うために奮闘し人間として成長していく姿を描く。恋路の進展とともに変わっていくヒロイン　ウナの表情が素敵。最初は『北の国から』みたいな朴訥とした話なのに、中盤から少女漫画のような怒涛の展開で“痛い話”になってくる。ウナをおぶって夜桜を観に行くシーンがかわいい。全体で言うと恋愛を描きたいのか病気(HIV)を描きたいのか、どちらも今一歩踏み込み不足で消化不良に終わっている。エンディングのデュエット曲がふたりの未来に余韻を残す。主人公が元横綱の貴乃花に外見が似ているので必見。でもこの話は実話。本当かよ。

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