電脳シネマ塾 第13回『バットマン ビギンズ』
あらすじ(市販用DVDパッケージより)
目の前で両親を射殺された御曹司のブルース・ウェインは、悪を倒し恐怖心に打ち勝つ術を身につけるため、世界を放浪する。その後、ゴッサム・シティーに戻った彼は、忠実な執事アルフレッド、ゴッサム市警のジム・ゴードン、バットマン武器開発をサポートするルーシャス・フォックスの協力を得て、“もうひとりの自分”を解き放つ。それは、漆黒のスーツに身を包んだ“闇の騎士”バットマン。彼は今、最高峰の戦闘ツールを総動員して、ゴッサム・シティーの壊滅を企む悪の集団に立ち向かうのだった。
停滞していた映画バットマンシリーズを原作のもつダークな雰囲気に戻し不死鳥の如く蘇らせた起死回生の一作。この作品で蘇ったバットマンは次作が故ヒース・レジャーがジョーカーを演じた最高傑作『ダークナイト』。アカデミー賞をはじめとする数多の映画賞を総ナメにした記憶も新しい。ほかのバットマンシリーズだとティム・バートン監督が撮った2作目の『バットマン リターンズ』も評価が高い。失敗しない作品のみを見たい人は上記3作を薦める。『ビギンズ』『ダークナイト』の両作を監督したのがクリストファー・ノーラン。例の逆再生映画『メメント』を撮った監督(電脳シネマ塾でも過去取り上げた)。
バットマン誕生を描く物語。たんなる富裕層が善意の心でバットマンを演じているわけではなく、むしろ物語では悪と善の境を不明瞭にし、敵にやられ炎に包まれ地を這う不完全なヒーローを描くことで、観客もバットマンの怒りや悲しみとシンクロしていく。内なる弱さを克服していく過程なども丁寧に描写されており、血の通った正義のシンボルとしての再生に成功している。冒頭闘うことになる渡辺謙の眼力が印象的。肉体を使ったアクションもふんだんに盛り込まれており、監督が変わるごとに作品カラーが変化してきたバットマンシリーズの再生の物語でもある。最後ゴードン警部補から渡される1枚のトランプカードまで直球勝負のエンターテイメントとして非常によくできているのでおすすめ。
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2008/07/09
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