映画『カールじいさんの空飛ぶ家』新作映画レビュー

瑠沙と念願のピクサー映画『カールじいさんの空飛ぶ家』を観てきました。特筆すべきは物語スタートから始まる今は亡きエリーとの回想の日々。ネクタイを締めた回数やピクニックへ行く姿など2人が年齢を経ていく姿を一部の隙もない走馬灯演出で見せていく。ここだけで涙腺の弱い人はハンカチが必要。この映画は2つの章で出来ているともいえます。前半はカールとエリーの絆と約束の物語。そして後半はカールとラッセルの年齢を超えた友情の物語。


あらすじ(ウィキペディアより)

冒険に憧れる少年カールは1軒の空き家で同じく冒険好きな少女エリーと出会い、意気投合する。成人した二人はやがて結婚し、初めて出会った空き家を新居とした。二人の間に子供は授からなかったものの、”伝説の滝”パラダイス・フォールについて語り合い、いつかそこに行こうと約束する。夫婦の時間を楽しみ、長い間共に幸せに生きてきたが、やがてエリーは病に倒れ、先立ってしまう。

一人なったカールは、街の開発計画によって周囲に高層ビルが建造されていく中、エリーとの思い出の家を守る為に立ち退きの要請を頑固に拒み続けていた。ところがとあるきっかけで事故が起こり、立ち退かざるをえなくなってしまう。そして立ち退きの前夜、カールは妻の遺した冒険ブックを眺めながら決心し、2万個もの風船を結びつけた家ごとパラダイスフォールに向けて旅に出る。

年齢によりその感じ方が違うと思いますが、大人は前半子供は後半に感情移入しやすく作劇されているため、僕は前半の物語をもっと長く観ていたかったタイプ。逆に期待しすぎてしまい、アドベンチャーとしての勢いが出てくる後半部分は乗れませんでした。トレーラーではエリーとの回想録のような宣伝手法をとっているため、実際に作品を見てみるとエリーとの思い出に浸っている時間にはそれほど尺があてられていなくて、カール老人がボーイスカウトの少年ラッセルに若き自分を重ねて、年齢を超えた友情が生まれる過程と老体に鞭打って眠っていた冒険心を呼び覚ます姿に感動が集まるようになっている。まるで人生は何度もやり直せると言っているかのように・・・

ジブリ同様CGアニメーションでは4番バッターであるピクサー制作のアニメーションなので過剰な期待をしてしまいハードルが高くなってしまう。単体の映画で考えたら上手くまとまっているし、観る映画を迷っている人がいたらおすすめできる。前半に撒いた伏線(カールが少年時代あこがれていた冒険家のチャールズ・F・マンツを登場させたり、ラッセルが欲しがっていた最後のバッジがエリーがカールにくれたジュースの蓋だったり )をきちんと回収しているし、物語上の大きな破綻がないのはさすが。ただ僕が今回期待していた感動とは違った方向に舵を切った作品だったのが残念でした。

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カールじいさんの空飛ぶ家

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