M.ナイトシャマラン監督の2010年最大の問題作で前売り買って大誤算だった映画『エアベンダー』斬り 新作映画批評 ネタバレあり 群馬映画研究会課題映画

群馬映画研究会 夏の課題映画『エアベンダー』、『借りぐらしのアリエッティ』豪華2本立て(1日で2本梯子観賞)で観てきました。M.ナイトシャマラン監督と言えば、まぐれ当たりの『シックス・センス』以降、どちらかというと残念な作品を作る監督になってしまった。今回の作品は趣をガラッと変えたファンタジー映画と言うので、勝負パンツ作品と勝手に名付けていた。予告編ではクンフーあり、アドベンチャーあり、夢と魔法が詰まった感じで、はっきり言えばどう転んでも面白くなりそうな要素が集められていたので超期待していた。そんな気持ちで劇場に行ったのに、30分過ぎたあたりからは感情に訴えてくるものがない陳腐な物語運びが苦痛に感じられるほどで、思わずエンディングが流れている最中に、人目をはばからず文句をぶーぶー言いまくるほどひどい映画でした。


あらすじ

かつて世界は<気、水、土、火>の王国によって、均衡を保っていた。
「火の国」が反乱を起こすまでは・・・

100年に渡る戦乱の世。
伝説によれば、すべてのエレメントを操る者だけが
この世に調和をもたらすとされた。

今、世界を救う唯一の希望は
「気の国」最後の生き残り<エアベンダー>に託された。
彼の名はアン。その時、わずか12歳。

まず、映画の冒頭 気、水、土、火という4つのエレメントをクンフーアクションでド派手に表現していて、スゲーッ面白そうと大感激。のはずだったのですが、物語が始めるとアレッ?と感じることだらけで物語に気持ちが入っていかない。水の国と火の国が全面的に激突する戦闘シーンなど見ごたえのある面白いシーンは多々あるのだけど、登場人物たちの位置関係がよくわからず、『こいつ敵だったはずだけど?』という火の国の王子が仮面をかぶっていきなりアンを助けに現れたり(おまえはガンダムのシャアかよ)、“北の”水の国の王女が身を投げ出そうとするところにいらない恋愛話を挟んだり、もうすべてがゲーム的で生も死も記号的に描かれていて退屈。まぁ、ここまでは100歩譲って許そう。一番許せないのは、この映画が【第一章】だったこと!!!物語的には序章もいいところで、何も解決していない作品に2時間も付き合わされた自分に腹が立って、腹が立って。冒頭【第一章】なんて出るから、『イングロリアス・バスターズ』みたいに全4章仕立てで物語が完結するのかな?って普通想うじゃないですか。そんなのナッシング。最後は火の国の王が娘に、「じゃ、あとはお前に頼んだからな!!」で終わりですよ。観客みんな唖然。そんな終わり方あるかよ。映画配給会社そんなの公表してませんから。観客舐めてます。はっきり言って。

2010年夏 最大のトンデモ映画『エアベンダー』。映画はお金だけじゃ面白くならないことを知っておく意味でもおススメです!!

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旬な時代を体験しておくと・・・

【関連リンク】
エアベンダー公式サイト

エアベンダー - goo 映画
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