ゲキ×シネ 五右衛門ロック 新幹線☆RX 新宿バルト9



あらすじ(配布フライヤーより)

時は豊臣秀吉の世。稀代の大泥棒石川五右衛門は役人岩倉佐門字らの手でお縄となり、釜茹の刑に処される。その葬儀を仕切る謎の美女、真砂のお竜。実は、お竜たちの仕掛けにより、五右衛門は生き延びていた。そこに現れる南蛮人ペドロ・モッカたち。彼らに乗せられた石川五右衛門一味は、南の果てのタタラ島に眠る神秘の石“月生石”を求めて船出する。しかし彼らを追う左門字もろとも猛烈な暴風雨が襲い、海に投げ出される。南の島に流れ着いた彼らは、タタラ島国王クガイの手下によって捕らえられる。絶体絶命のピンチの場に、クガイを憎むカルマ王子、ボノー将軍と妻シュザク婦人が攻め込んできて。。。“月生石”お持つ力とは?クガイとは一体何者なのか?果たして、五右衛門の運命やいかに!


生まれてはじめて劇団☆新幹線の舞台を“映画館”で観てきました。僕はどちらかというと小劇団の舞台をたくさん観ているのですが、日本で演劇好きな人たちの間で知らない人がいないというほどメジャー(音楽で言ったらサザンオールスターズみたい)な存在である劇団☆新幹線(チケットは発売と同時に即日完売)なので、デジタルシネマ時代の新しい映像表現であるゲキ×シネで、舞台上のライブ感をどう表現しているのか興味津々。

この作品を上映している新宿バルト9は、サッカー日本代表などスポーツイベントのパブリックビューイングもできる映画館なので、場内も近未来的な最先端の映像設備が導入されている。ラジオ タマフルでの映画辛口映画評も楽しい、ライムスター宇多丸氏もこの映画館で観ているそうですよ。ほぼ日刊イトイ新聞で取り上げられたり、ゲキ×シネが、まだ限られた映画館でしか上映されないこともあり15分前にチケット売り場に並んだときには、すでに満席状態。なんとか3列目を確保できたが混雑振りと人気にビックリ。だって当日券2,500円ですよ!

上映が始まって思ったのはとにかく映像が綺麗。役者の汗もくっきり見えるほどだ。あとからパンフレットを読んで知ったのだが、10数台のカメラを回して撮影した映像を編集しているので本当に映画を観ているよう。また映像には上演された際の観客の笑い声もリアルに入っていたりするので、笑いの壷がここなのかとわかるのがいい。

Rシリーズと呼ばれる今回の舞台は音楽を全面に押し出しており、舞台の袖でロックバンドが演奏するなど激しい舞台。また、役者が歌って踊るミュージカルっぽい演出も随所に出現。モダンチョキチョキズのボーカル担当から、すっかり女優になった濱田“シュザク”マリは、声も演技もめちゃ可愛かったなぁ。

真砂のお竜を演じた松雪泰子は弾けまくっていたのですが、峰不二子並のサービスしまくりのお色気シーンがうれしかった。太ももフェチにはたまらない。森山“カルマ王子”未来、川平“南蛮商人ペドロ・モッカ”慈英のタップダンス対決もすごいが、森山はバク転や側転、ケレン味たっぷりの殺陣も披露しており、アクションシーンは活き活きと演じていた。古田“石川五右衛門”新太は、ギャグ担当でしたが、決めるところはすべてもっていく千両役者。対して客演でもある江口“岩倉左門字”洋介との、アニメ ルパン3世と銭形警部のやりとりのような凸凹ぶりもコミカルで楽しい。江口はギターを弾くシーンがあるのですが、ノリノリなのが笑えた。釜茹でのシーンからオープニングタイトルが出てきたり、最後のほうで主要キャストが歌舞伎のように見得を切るシーンとか、胸のすくような展開がたくさん。

上映時間189分で、第一部、第二部の間に15分間トイレ休憩あり。その間もスクリーンに月が満ちていく場面が映し出されており、最後反転してタイトルの五右衛門ロックになる仕掛けがあり関心した。

ネタバレ書きます。

物語は月生石が岩塩だけでなく人を狂わす麻薬作用があることがわかる。国王クガイは織田勢として五右衛門と戦ったことがある倭人で、実はいい人。人を狂わせる月生石が眠るタタラ島を沈める計画を進めていたことがわかる。また実の息子であり、ボノー将軍に利用されたカルマ王子はずっと親であるクガイを憎んでいたが、母を殺したのは月生石に狂わされ理性を失った彼女が望んだため手にかけたことがわかり、涙。最後のカーテンコール、ダブルカーテンコールも素晴らしい。映像のお客さんたちは一斉にスタンディングオベーション!!!すごい!!感動〜!!でも、映画館の場内は静か〜、温度差あるよね、やっぱり。場内の反応愉しみながら観ていたのですが、休憩時間にみんな生で見たい、おもしろいー!!って言ってました。僕も一度でいいから生の芝居を観たい。でも、行った甲斐があった。最高でした。でも、“あのバナナを食べる少女”存在する意味が最後までわからなかった。ぶっちゃけ、ウザイ。隣の席の女性が『映った、映った!』とか上映中騒いでいたのも、ウザイ。1回舞台を観てるのはわかりますが、上映中なので私語は慎めよ。

柳に風 (新潮文庫)

柳に風 (新潮文庫)

【告知】
群馬デザインアート倶楽部では週末アートを気軽に一緒に愉しむ社会人男女募集中。
芸術、美術の知識、経験不問。
新規参加に関しては気軽に問い合わせください!(オンライン参加申込み)<
【更新サイト一覧】
電脳ニュース瓦版
日刊メルマガ深夜便 ネットニュース拾得速報局
週刊メルマガ深夜便 できるビジネスライフの教科書
携帯メルマガ深夜便 電脳ニュース